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- 科名・属名 : ウコギ科 ハリブキ属
注.APG分類では学名(Oplopanax japonicus var. japonicus)
- 特徴 :
高さ1m程度の落葉低木。
茎には針状の刺が密生し、特に葉痕のまわりに多い。
葉は互生、葉身は円形、径20〜40cm。基部は心形か時に楯状につき、7〜9裂し、裂片は不揃いに裂けて重鋸歯があり、鋸歯の先は針状に尖る。表面は無毛、裏面は脈上に粗い毛があり、両面の脈上には刺が散生する。葉柄には刺や粗い毛が密生し
花は雌雄異株。長い円錐花序を伸ばし、総状に出る花柄の先の小花序に多数の花を散形につける。花弁は5個、三角状狭卵形、緑白色で長さ約2mm。雄花の雄しべは5個、長さ約5mm。雌花は雄しべがなく、2本の花柱があり、長さ約1mm。萼筒は狭鐘形、長さ約1.5mm、縁は波状で萼歯は不明瞭。
果実(液果)は扁平な球形で2本の花柱が残存し、長さ6〜7mm、赤色に熟す。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部以北、紀伊半島)、四国 (国外:日本固有) 亜高山のやや湿った所
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年6月26日 岩手県早池峰山 中上・全体2 2015年5月30日 山梨県南巨摩郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・雄花 2005年6月26日 岩手県早池峰 中下・雌花 2015年5月30日 山梨県南巨摩郡 左下・果実(液果) 2011年8月20日 山形県鳥海山 右上・葉 2015年5月30日 山梨県南巨摩郡 右下・脈上の刺 2015年7月13日 群馬県至仏山
- 撮影記 :
草本のように見えるが落葉の小低木で茎や葉柄、葉脈上に鋭いトゲがあり、掌状に裂けた大きい葉とともに一度見たら忘れられない植物である。
花は緑白色で夏の初めに咲き目立たないものの、赤く熟した実は枯れ葉が目立ち始めた亜高山帯の草原や林下で目を引く。


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