コシアブラ(漉し油)

Eleutherococcus sciadophylloides


コシアブラ

  • 科名・属名 : ウコギ科 ウコギ属
     注.APG分類では学名はコシアブラ属(Chengiopanax sciadophylloides)

  • 特徴 :
     高さ5〜20mになる落葉高木。
     樹皮は灰白色で長楕円形の皮目がある。
     葉は長枝では互生、短枝では群がってつき、5小葉からなる。小葉は倒卵形〜倒卵状長楕円形で中央の小葉が最も大きく、長さ10〜20cm、幅4〜9cm。先は短く尖り、基部は鋭形で長さ1〜2cmの小葉柄に流れ、縁には芒状に尖った浅い鋸歯がある。質は薄く、表面は無毛、裏面は淡緑色で脈上や葉腋に毛がある。葉柄は長さ10〜20cm。
     花は本年枝の先に円錐花序を伸ばし、散形に多くの花をつける。花は黄緑色で両性または単生、単生の場合は上部に雌性、まわりに雄性の小花序をつける。花弁は5個、狭卵形で長さ約1.5mm、雄しべは5本、花柱は短く先が浅く2裂する。
     果実(液果)はやや扁平な球形で、径4〜5mm、紫黒色に熟す。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:日本固有)
     山地林内

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年8月24日  群馬県赤城山
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     コシアブラ(漉し油)の和名の由来は、樹脂を漉して作る油(金漆=ごんぜつ)を金属のさび止めに使ったことからきている。
     それよりある花仲間の、「この木の若芽は最も美味しい山菜だ。特にテンプラが最高」という言葉が印象的で、この樹を見るたびにそのことを思い出す。
     山菜の時期は気に留める木であるが、花も地味で高い木の上部に咲くため、花の撮影したのはこの木を知ってからずいぶん経ってからのことだった。

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花

葉