アツミカンアオイ(厚身寒葵?)

Heterotropa kooyana var. rigescens


アツミカンアオイ1

  • 科名・属名 :
     ウマノスズクサ科 カンアオイ属
     注.APG分類では、学名(A. rigescens var. rigescens)

  • 特徴 :
     草丈10〜15cmの多年草。
     葉身は卵形〜楕円形、長さ6〜11cm、幅5〜9cm。先はやや尖り、基部は心形。質は厚く表面は暗緑色で光沢があり、雲紋があって葉脈に沿って強く凹む。
     花は暗紫色〜暗褐色、萼筒は筒形で長さ6〜7mm、径約10mm。上部は括れず、開口部には口環がある。萼筒内部には格子状の隆起があり、縦襞は9〜12。萼裂片は卵状三角形で平開し、萼筒とほぼ同長。
     雄しべは12個、花柱は6個。

  • 分布・生育地 :
     本州(近畿地方南部) (国外:日本固有)
     低山地〜山地の広葉樹林下

  • 花期 :   12〜2月(花は春まで残る)

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2003年2月14日  和歌山県東牟婁郡
     中上・全体2、中下・花1、左下・花2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     右上・葉1 2017年1月27日  三重県熊野市
     右下・葉2    同  上

  • 撮影記 :
     和歌山県南部の海岸に近い常緑広葉樹林下、茂ったカンアオイの葉の下に数多くの花が咲いていた。
     幾重にも重なった厚い葉を掻き分ける瞬間、どんな色の花が咲いているかを確かめる瞬間はドキドキする。
     暗紫色、暗褐色や少し緑色を帯びた花もある。色々な花をチェックしていると、いつの間にか2時間も経っていた、
     海岸近くだけにあるのかと思っていたら、後日、三重県の山中でもこの花に出会った。
     ここの株は葉数も少なく、花も1〜2個程度で暗紫色のものばかりだった。場所によって違うのだろうか?

  • 葉1

    葉2

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アツミカンアオイ2

花1

花2