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- 科名・属名 :
ウマノスズクサ科 カンアオイ属 注.APG分類では、学名(Asarum minamitanianum)
- 特徴 :
草丈10〜15cmの多年草。
葉は広卵形〜卵状で、長さ8〜12cm、幅6〜10cm。先は鋭頭、基部は心形、普通葉の表面に雲紋がある。
花は黒紫色で、萼筒は半球形で長さ5〜8mm、径10〜13mm、上部で著しくくびれる。萼裂片は卵状3角形で黒褐色、縁に白い隈取があり、基部にシワ状の襞がある。萼裂片の先は細く伸び、長さ5〜10cm(〜15cm)になる。雄しべは12個、花柱は6個。
- 分布・生育地 :
九州(宮崎県) (国外:日本固有) 低山地の林下
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
2014年5月2日 宮崎県 中上 2004年5月1日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2014年5月2日 同 上 下左・花2 2014年5月2日 同 上 下右・葉 2013年10月11日 同 上
- 撮影記 :
写真でもわかるように萼片が非常に長く伸び、カンアオイ類の中でも特異な形の花をつける。このため珍重されて根こそぎ乱獲され、最初に発見された日向市ではあっという間に全滅してしまったそうだ。
ある情報を得て宮崎県に向かったものの、そんな訳で撮影は難しいかなと思っていた。
現地に着いてみると、やはりここも山取りされていて見つからずあきらめかけた時、やっとのことで自生株を見つけた。
いざ実物を見ると萼片の長さは15cm位あり、驚くと同時にここまで長くなる必要があった進化の歴史に思いが飛んだ。
十年後、現地を訪れてみると、当時はいくら探しても1花しかつけた株しかなかったが、2〜3花つけた株がほとんどで、自然のままにしておけばこんなに株は生長するのかと感心した。
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