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- 科名・属名 : ウマノスズクサ科 カンアオイ属
- 特徴 :
葉は卵状三角形、長さ7〜12cm、幅5〜7cmの多年草。
先は尖り、基部は深い心形。表面は暗緑色で光沢が無く普通無紋、縁近くに毛が生える。葉柄には毛が生える。
萼筒は円筒形、長さ15〜20mm、径12〜15mm。萼裂片は三角状広卵形、縁はややうねり、先は鋭頭、上面は白色〜帯黄白色、口環のまわりに小さい板状の突起がある。
雄しべは12個、花柱は6個で直立し、先端は短い角状になり、柱頭が側生する。
別名 シラユキカンアオイ
- 分布・生育地 :
九州(徳之島) (国外:日本固有) 石灰岩地
- 花期 : 2〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年2月24日 鹿児島県徳之島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
土がやや混じった隆起石灰岩の岩場、岩や木の根元の僅かな隙間に点々とカンアオイの花が見えた。
「美しい」、これまで数多くの種類のカンアオイを見てきたが、花の美しさでは文句なしにNo1だ。
徳之島で発見され、1994(平成6年)に新種とされたこの花、早くからその存在を知り見たい花の一つだった。
僅かな情報を得、現地に向かったのは真冬の2月、南の徳之島でもさすがに冷え込んでいた。
この寒さなら攻撃的で知られる徳之島のハブも出てこないだろうと、冬以外ではとても歩く気のしない草ぼうぼうの踏み跡を進む。
突然現れた岩場、この花がいくつも咲いている光景を目にし、嬉しさがこみ上げてきた。
萼裂片の白さが何ともいえない、雪の降らない南の島だが、シラユキカンアオイの別名が納得できた。
よく見ると、萼裂片は白色だけでなくやや黄白色を帯びるものとの2タイプがあった。
思い残すことは無いようにと撮影し、時計を見ると3時間も経っていた。
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