ミヤマニガウリ(深山苦瓜)

Schizopepon bryoniaefolius


ミヤマニガウリ1


  • 科名・属名 : ウリ科 ミヤマニガウリ属

  • 特徴 :
     つる性の1年草。
     茎は細く、巻きひげは2分枝する。
     葉は互生、葉身は心円形〜卵心形で、長さ幅とも5〜12cm。5〜7角があり、先は鋭尖頭。質は薄く表面にはややまばらに毛がある。巻きひげは2分枝する。
     花は、雄株と両性花株とがあり、雄花は総状につき、花冠は車形で白色、径約5mm、先は5裂する。雄しべは3個、花糸は短く、葯も短くて真っ直ぐ。萼は車形。両性花は葉腋から長柄を出し単生する。子房は卵形、花柱は短くて厚く、中部まで3裂し、柱頭は3個、先は2分する。
     果実(液果)は楕円形で、長さ約1cm、1〜3個の種子が入る。種子は卵形で平たく、長さ9〜10mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道、本州 (国外:朝鮮、中国(東北部)、ロシア(サハリン、ウスリー)
     深山の林縁

  • 花期 :  8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1(雄株) 2006年8月27日  長野県白馬山麓
    中上・全体2(両性株) 2004年9月4日  長野県上高地
    (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
    中下・花(雄花) 2012年9月9日  長野県戸隠
    左下・果実(液果) 2008年9月6日  長野県白馬山麓
    右下・葉 2006年8月27日  長野県白馬山麓

  • 撮影記 :
     9月に入ったとはいえまだまだ観光客の多い上高地。多くの人が行きかう遊歩道際で、小さな白い花をひっそり咲かせていた。
     葉の陰に隠れるように咲く小さい花とあって、カメラを向けていても傍目には何を写しているのかわからない。カメラを抱え花撮影とおぼしき人から「何を写しているんですか」と何度も聞かれた。
     ウリ科では珍しく北方系で、北海道〜本州の分布である。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミヤマニガウリ2

花(雄花)

果実(液果)