ウリノキ(瓜木)

Alangium platanifolium var. trilobum


ウリノキ1

  • 科名・属名 : ウリノキ科 ウリノキ属
     注.APGV分類では、ミズキ科(CORNACEAE)、学名(A. platanifolium)

  • 特徴 :
     高さ3〜4mの落葉低木。
     樹皮は灰色、若枝では緑色で普通短毛がある。
     葉は互生、葉身は四角状円心形〜円形で3〜5浅裂し、長さ幅とも7〜20cm。裂片は三角状で、先はやや尾状に尖り、基部は心形。質は薄く、表面には疎らに、裏面には密に軟毛がある。葉柄は長さ5〜10cm、短毛がある。
     花は葉柄から出て集散状に疎らにつき、垂れ下がって咲く。小花柄は長さ1.5〜2cm。蕾は細い棒状、花弁は6個、線形で白色、長さ3〜3.5cm、幅約2.5mm、先は外側に強く巻き込む。萼はほぼ鐘形、外側に微小な白い軟毛がある。雄しべは12個、長さ約3cm、葯は黄色で花糸とほぼ同長。雌しべは雄しべより長く、花柱は突出する。
     果実(核果)は楕円形、長さ7〜8mm、藍色に熟す。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     山地林内

  • 花期 :   6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年6月5日  東京都高尾山
     中上・全体2 2014年6月3日  埼玉県入間郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花    同  上
     左下・果実 2017年8月27日  東京都高尾山
     右上・葉(表)    同  上
     右下・葉(裏) 2022年6月16日  東京都あきる野市

  • 撮影記 :
     梅雨入り間近の6月初め、濃くなった緑色の葉を通した光は、登山道も黄緑色に包まれる。
     そんな山道に、線形の変わった形の蕾と、花弁を反り返らせた花がぶら下がっている。
     花の数は多いが、花期が早いためか、それとも同時に全て咲かないのか、線形の蕾の中に点々と開花した花があり、これはこれで風情がある。
     和名は葉の形がウリの葉に似ていることからつけられたようだ。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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ウリノキ2

花

果実