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- 科名・属名 : ヤマグルマ科 ヤマグルマ属
- 特徴 :
高さ20mになる常緑高木。
幹は径1mを超えるものもあり、樹皮は黒褐色を帯びた灰褐色で無毛、あまり割れない。枝は緑色。
葉は互生し枝先に集まってつき、葉身は広倒卵形〜狭倒卵形、長さ5〜14cm、幅2〜8cm。先は多少尾状になり、基部はくさび形、上部に波状の鈍鋸歯がある。質は革質、濃緑色で光沢があり、無毛。葉柄は長さ2〜9cm。
花は枝先に長さ7〜12cmで短い柄のある総状花序となる。花は1花序に10〜20個つき、径10〜12mm。花被片も萼もは無い。花柄は長さ2〜4cm。雄しべは多数あり、葯は淡黄色で長さ1.2〜1.7mm。雌しべは輪生し側面で合着する5〜12(〜15)個の心皮からなり、基部は花床に埋もれる。花柱は多少反曲し、内側に細長い柱頭がある。
果実は袋果の集まった集合果で、扁球形で径7〜10mm。秋に褐色に熟し、裂開して種子を出す。種子は線形で、長さ4〜6mm。
別名 トリモチノキ
- 分布・生育地 :
本州(山形県南部以南)〜沖縄 (国外:朝鮮(南部)、中国(南部)、台湾) 急斜面や岩場
- 花期 : (4〜)5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2023年4月27日 東京都青梅市 中1・全体2〜中3・花 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中4・蕾 204年4月16日 和歌山県新宮市 中5・果実1(未熟果) 2019年5月8日 沖縄県西表島 (中5は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実2、以下全て 同 上
- 撮影記 :
1科2属2種の植物で、日本には1属1種が分布している。
そんなに珍しい植物ではないが、急な斜面や岩場に生え大木になることで見逃していたせいか、花に出会ったのはかなり遅い時期になった。
花の写真は東京都の滝の上部の急斜面の岩場で撮影したもので、予定していなかった出会いに大喜びした。
西表島でも果実(未熟な袋果の集合果)を見かけたが、ここは滝の上部の岩場で大木になることなく、手に取って写すことができた。
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