|
- 科名・属名 : ユキノシタ科 スグリ属
注.APG分類では、スグリ科(GROSSULARIACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
高さ1.5〜2mの落葉低木。
枝は疎らに分枝し、若枝には軟毛が散生し、樹皮は暗紫褐色〜紫褐色で縦に裂けて剥がれる。
葉は互生し、腎円形で長さ7〜15cm、幅8〜17cm、掌状に5中裂する。質は薄く、裂片は卵形で先が尖り、縁には粗い重鋸歯があり、両面に白色の短毛があり、裏面に油点がある。葉柄は長さ5〜15cm。
花は葉腋から長さ10〜20cmの総状花序をだし、径8〜9mmの小さな花を多数つける。萼片は5個で斜開し萼筒は皿状で短く、黄緑色で後に赤紫色になる。花弁は5個、白色でへら形、長さ1.5〜2mmとごく小さい。
果実(液果)は球形で径約8mm、赤〜黒色に熟し、表面には腺点がある。
- 分布・生育地 :
北海道〜四国(石鎚山) (国外:日本固有) 亜高山の針葉樹林下
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
全体 1990年5月27日 北海道札幌市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花 2011年7月26日 山梨県北岳 左下・果実 2016年8月25日 群馬県利根郡 右下・葉 2011年7月26日 山梨県北岳
- 撮影記 :
この花に初めて出会ったのは札幌市郊外の谷合の林縁だった。
南アルプスでは雪渓際の林縁で、雪のせいか7月末でも花が見られた。この仲間では花序が10〜20cmと最も長くぶら下がる。
スグリの仲間の果実は食用として栽培されることが多く、この果実も食べられるようであるがまだ食したことはない。
自生種でも何種か知られているが、比較的個体数の少ない種類が多いようだ。
同じ科の仲間の花
|