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- 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属
- 特徴 :
草丈5〜20cmの多年草。
地表に走出枝を出して葉を対生し、葉腋から多数の花茎ろ新たな走出枝を出す。
全体に柔らかく、葉腋を除き茎は無毛。
葉は対生、葉身は広卵形〜卵円形、長さ、幅とも4〜17mm。基部は円形〜切形、縁には3〜8対の内曲する鈍い鋸歯がある。苞は黄緑色を帯びることがあり、茎葉と同形。葉柄は長さ2〜6mm。
花は茎頂にやや密につき、径1.5〜2mm。花弁はなく、萼片は花時には直立し、長楕円形で円頭、淡黄緑色または淡黄色、長さ約1mm。花盤は目立たない。雄蕊は4個、萼裂片の基部につき、長さ約0.5mmで斜めに内向きする。葯は淡黄色。子房は下位。花柱は極めて短く、花時には直立する。
果実(刮ハ)は斜開し、2個の心皮は大きさが異なる。種子は卵形、茶褐色で光沢があり、長さ約0.7mm、1稜がある。
- 分布・生育地 :
北海道、本州、九州(北部) (国外:日本固有) 山地の谷間や湿地
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1990年5月13日 北海道札幌市 中上・全体2 2019年4月16日 大分県別府市 中下・群落 1994年4月29日 栃木県日光 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花 2008年3月30日 東京都日野市 右下・果実 1990年5月2日 北海道江別市
- 撮影記 :
山地の谷間や湿地に群落となって咲いていることが多い。
ネコノメソウ属は日本には二十数種知られ、花弁はなく、多くは花盤が発達している。
花後、果実(刮ハ)が2裂し中の種の見える様子が、瞳孔を閉じた猫の目に似ていることからこの和名がつけられている。
北海道〜九州(北部)まで分布しているが、どういうわけか四国には分布がないようで不思議だ。
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