ノリウツギ(糊空木)

Hydrangea paniculata


ノリウツギ1

  • 科名・属名 : ユキノシタ科 アジサイ属
     注.APG分類では、アジサイ科(HYDRANGEACEAE)ノリウツギ属(Heteromalla)

  • 特徴 :
     高さ2〜5mの落葉低木〜小高木。
     樹皮は灰白色で、不規則に裂けてはがれる。小枝はよく伸びる。
     葉は対生稀に3輪生し、葉身は楕円形〜卵状楕円形、長さ5〜15cm、幅3〜8cm。先は鋭尖頭、基部は広いくさび形〜円形、縁には内曲した鋭鋸歯がある。表面は初め少し伏した毛が散生するが後無毛、裏面は脈腋と脈沿いに伏した毛がある。葉柄は長さ1〜4cm。
     花は枝先に長さ8〜30cmの円錐花序となり、花弁は5個、白色、卵状楕円形で長さ約2.5mm、花時には平開する。花弁状の装飾花(萼片)は4個、円形〜長楕円形、長さ1〜2cm、白色後に淡紅色〜淡緑色に変わる。
     果実(刮ハ)は楕円形で先端に花柱が残り、長さ4〜5mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(屋久島まで) (国外:サハリン、中国(中南部)、台湾)
     日当たりのいい山野

  • 花期 :   7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1980年7月30日  北海道アポイ岳
     中上・全体2 2013年7月8日  長野県霧ケ峰
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花、中下・装飾花    同  上
     左下・果実 2017年9月25日  愛知県岡崎市
     右下・葉 2019年9月22日  長野県木曽郡

  • 撮影記 :
     夏から秋にかけて林縁で白いこの花を見ることが多い。
     花弁は中央部の小さなもので、花弁のように見えるのは萼片でこの方がよく目立つ。
     以前、昆虫少年であった頃、植物の名前はほとんどわからなかったが、カミキリムシがよく訪れるこの花だけはすぐに覚えた。
     花にネットをかぶせて手元に引き寄せ、何が入っているかと覗き込んだ時のドキドキ感は、今でも鮮明に思い出す。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ノリウツギ2

花

装飾花(萼片)

果実