ツクシチャルメルソウ(筑紫哨吶草)

Mitella kiusiana


ツクシチャルメルソウ1


  • 科名・属名 : ユキノシタ科 チャルメルソウ属

  • 特徴 :
     草丈20〜30cmの多年草。
     根茎は長く横に這う。
     根出葉は互生、葉身は長楕円状卵形〜卵円形、長さ4〜10cm、幅4〜9cm。縁は5〜7裂し、裂片はさらに深く切れ込み、先は鋭形〜鋭尖形、基部は深い心形、縁には欠刻状の鋭い鋸歯がある。両面に白色の毛が多い。葉柄の基部の托葉に腺毛はない。
     花は花茎の先に10個程度つく。花弁は淡緑色で羽状に5裂し、萼裂片は平開する。裂開前の葯は淡黄色。
     果実(刮ハ)は花柱間で縫合線に沿って裂開する。種子は多数あり、種皮には突起が密生する。

  • 分布・生育地 :
     九州(中部) (国外:日本固有)
     深山の沢沿い、湿った岩上

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2011年4月23日  熊本県八代市
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     チャルメルソウの仲間は、雪の結晶のような羽状に裂けた花の形が面白く、できるだけ多くの種をと積極的に撮影してきた。
     最後に残ったのがこの花で、九州中部の深山の沢沿いにあると聞き、熊本県まで足を伸ばした。
     朝方は雨交じりのガスが立ち込め、花があるかどうかもわからないような状態だったが、峠を超えると突然青空が広がり、沢沿いや湿った岩場のこの花の群落が目に入った。
     淡緑色の花は渋い魅力があり、何度見ても飽きない花だった。

  • 根出葉

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ツクシチャルメルソウ2

花