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- 科名・属名 : ヒガンバナ科 ハマオモト属
- 特徴 :
草丈50〜80cmの多年草。
鱗茎は長さ30〜70cm、径3〜7cm。
葉は線状披針形、常緑で長さ30〜70cm、幅4〜10cm。やや多肉質で光沢があり、基部は鱗茎を包む。
花は太い花茎の先に散房状に多数つく。花柄は長さ2〜3cm。花被片は6個、白色で広線形、長さ5〜8.cm、幅5〜8mm。筒部から長く開いて強く反り返り、芳香がある。雄しべは6個、花糸は白色で長さ約5cm、上部が紫色を帯びる。葯は線形、長さ1.5〜2.2cm、丁字状に花糸につく。花柱は糸状で上部は紫色を帯びる。花序の基部にある総苞は2個、白色で線状長楕円形。花は夜中に正開する。
果実(刮ハ)は球形、長さ2〜4cm、熟すと花茎が倒れ、不規則に割れ、径2〜3cmの大きな種子が1〜数個出る。種子の表面はコルク質、内面は海綿状になっていて海水によく浮く。
別名 ハマユウ(浜木綿)
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜沖縄 (国外:朝鮮) 海岸
- 花期 : 6〜9月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年6月30日 鹿児島県屋久島 中上・全体2 2012年7月31日 同 上 中中・全体3 2020年6月22日 宮崎県日向市 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 同 上 左下・果実 2006年9月2日 鹿児島県屋久島 右下・葉 2020年6月22日 宮崎県日向市
- 撮影記 :
まさに夏を感じさせる花で、常緑の葉がオモト(万年青)に似ているので和名がつけられている。
また、白色の鱗茎を白い木綿に例え、ハマユウ(浜木綿)と言う別名もよく使われる。
関東地方でも三浦半島などで見られるが、この時期海岸は海水浴客や家族連れで大混雑、暑さもあって出かける機会がなかった。
そのため屋久島の写真が多いが、この時期晴天に恵まれると、青い空と海、白い砂浜と、まさに夏にピッタリの花だと思った。
花後にはびっくりするほど大きな果実(左下の写真)がつくが、中上の写真の左手前に見えるように花茎が倒れ、熟すとこれが割れて種子を散らす。
種子は外側がコルク質で内側が海綿状と海水に浮きやすく、しかも乾燥にも水にも耐久性が高いので、海流に乗って分布を広げることができるようだ。
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