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- 科名・属名 : ホンゴウソウ科 ホンゴウソウ属
注.APG分類では、これまで分かれていたウエマツソウ属(Sciaphila)とホンゴウソウ属(Andruris)が統一され、新たにホンゴウソウ属(Sciaphila)とされた
- 特徴 :
草丈3〜13cmの多年草。菌従属栄養植物。
地下に鱗片葉に被われた根茎があり、無毛。
地上茎は糸状でほとんど分枝せず、径0.3〜0.8mm。赤〜赤紫色で無毛、葉はない。
雌雄同株で、茎頂に長さ5〜8cmの総状花序となり、10〜15個の雌雄異花をつける。花柄は長さ2〜4mm、開出〜下垂する。苞は卵形、長さ1〜2mm。
雄花は雌花の間に混生し、径約1mm、花被片は6個、大小3個が交互に並び、反曲して先端にひげがある。雄しべは3個、葯は黄色。
雌花は径約1mm、花被片は6個で雄花と同形、先端は無毛かひげがある。子房は15〜18個が密生する。花柱は根棒状、長さ約0.8mm、子房の表側中央部につく。柱頭には乳頭状突起がある。
果実(袋果)は裂開する。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣島) (国外:フィリピン(ミンダナオ島)、ニューギニア、ミクロネシア(パラオ)) 林下の落ち葉の間
- 花期 : 6〜9月?
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2022年7月9日 沖縄県石垣島 中上・全体2、以下すべて 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
マングローブ林の下、絡み合う枝や根の間を背を屈めて進む。
しばらく進んだ先に隆起珊瑚礁の岩場があり、よじ登って岩場の隙間、落ち葉が積もった地表を目を凝らして探す。
最初は何も見つけられなかったが、目が慣れてくるとポツポツと赤紫色の細い茎が見えてきた。茎の上部に細く短い花柄を開出し、先に小さな花をつけているのがわかった。
比較的最近見つけられた花で、その存在を知ってから時間はかかったが、やっとご対面することができた。
日本では石垣島の限られた場所だけに生える希少な種のうえ、高さも大きいものでも10cm程度で見つけにくく、目にするのは容易ではない。
雄花と雌花が花軸上で混生するのが特徴で、中下の写真雄花の先端にひげのあるのがわかる。下の写真のように雌花はひげがなく、花柱が目立つ。
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