スズメノヤリ(雀の槍)

Luzula capitata


スズメノヤリ1

  • 科名・属名 : イグサ科 スズメノヤリ属

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの多年草。
     根出葉は線形〜広線形、長さ7〜15cm、幅2〜6mm。縁に白色の長毛がある。茎葉は2〜3個、根出葉同様縁に白色の長毛がある。
     花は花茎の先に卵球形の頭花を普通1個(稀に2〜3個)つけ、赤褐色の花を多数つける。花被片は長楕円状披針形で背部は褐色、縁は白色膜質、長さ2.5〜3mm。雄しべは6個、長さは花被片の2/3程度。葯は線状長楕円形で長さ約2mm、花糸はごく短い。
     果実(刮ハ)は卵形で褐色〜黒褐色、長さ約3mm。種子は倒卵形で長さ約1mm、基部にその半分程度の長さの種枕がある。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:朝鮮、千島列島、サハリン、シベリア東部、カムチャッカ)
     山野の草地

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年4月17日  宮崎県延岡市
     中上・全体2 2006年3月26日  和歌山県新宮市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2015年4月7日  鹿児島県鹿児島市
     左下・果実 2016年4月24日  静岡県浜松市
     右下・茎葉 2015年4月17日  宮崎県延岡市

  • 撮影記 :
     日本全土に分布し、春の山野の草地で普通に見かけるパッと目には地味な花であるが、頭花を近くでよく見るとそれなりに美しい。
     和名の由来は多くの花が集まった頭花の形が大名行列の毛槍に似ていることからつけられている。スズメ(雀)はよくわからないが多くの花が集まる様子をスズメが集まる姿に例えた?ものか。
     イグサ科の植物は目立たないので覚え難いが、この植物は縁に白い毛が多いのでわかりやすい。

  • 茎葉・基部

    同じ科の仲間の花
スズメノヤリ2

花

果実