アイアシ(間葦)

Phacelurus latifolius


アイアシ1

  • 科名・属名 : イネ科 アイアシ属

  • 特徴 :
     草丈80〜160cmの多年草。
     根茎は太く、横に這い、短い鱗片に覆われる。稈は太い。
     葉は線形、長さ20〜40cm、幅1〜4cm。質は厚く、葉舌は短い。葉鞘は上端と縁に毛がある。
     花は茎の先に長さ10〜25cmの花序をつけ、(1〜)5〜12個の総を放射状に出す。総は少し粉白色か汚紫色を帯び、中軸はやや3稜形、くぼんだ部分に扁平な小穂が埋もれるようにつく。
     小穂は有柄のものと無柄のものが対になってつき、無幣の小穂は長さ約1cm、第1包類は革質、披針形で2竜骨があり、第2包類はボート形。有柄小穂の柄は太い。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜沖縄 (国外:朝鮮、中国)
     海岸や河口の湿地

  • 花期 :   6〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年6月26日  神奈川県川崎市
     中1・全体2、以下全て    同  上
     (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     海岸や河口の湿地に生え、大都市を流れる多摩川の河口付近にも分布していることを知った。
     岸辺の湿地に生えるのなら干潮の時がいいだろうと、潮見表を調べて撮影に出かけた。
     予想通り河口近くの岸辺に群生していて、栄養豊富なのか背丈を越えるものも多かった。
     放射状につく総は、写真のように粉白色ものと汚紫色のものの両方があった。
     しかし、もっと画角がないかと岸辺の泥の中を歩き始めたら、予想以上にヘドロが深くて足が抜けなくなり、無理したところ泥の中に倒れこんでしまった。
     三脚を支えにやっとのことでヘドロ中から抜け出したが、全身泥だらけになり、帰り道は苦労した。
     和名はアシに似ているが非なるものの意味のようで、確かに葉などはよく似ている。

  • 葉

    葉鞘

    同じ科の仲間の花
アイアシ2

花序1

花序2

小穂1

小穂2