イワノガリヤス(岩野刈安)

Calamagrostis langsdorffii


イワノガリヤス1


  • 科名・属名 : イネ科 ノガリヤス属
     注.APG分類では、学名(C. purpurea subsp. langsudolfii)

  • 特徴 :
     草丈80〜150cmの多年草。
     長い根茎があり、群生する。
     葉は線形、幅3〜8mm。粉緑色で細かくざらつく。
     花は長さ10〜25cmの卵形〜披針形の花序になって密に多数の小穂をつけ、先は垂れ下がる。小穂は1個の小花からなり、長さ3〜5mm、赤褐色から稀に淡緑色で、光沢がない。包類は披針形で、細かくざらつくか細突起があり、花後も閉じないで残ることが多い。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州、四国(高山) (国外:ロシア(シベリア)
     亜高山〜高山の草地

  • 花期 :  7〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2023年7月26日  静岡県富士山
     中上・全体2 2020年8月7日  山梨県富士山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序    同  上
     左下・小穂 2015年7月13日  群馬県尾瀬
     右下・葉鞘、茎 2023年7月26日  静岡県富士山

  • 撮影記 :
     富士山は新しい火山で植物の少ない火山礫地のイメージが強いが、5合目以下は樹木も茂り草原もあり、それなりに多くの植物が見られる。
     どの登山口も5合目までバスが入り、登山客は(外国人が多いが)頂上を目指すが、中腹をトラバースするお中道に入る人は少なく、ゆっくり植物観察ができる。
     きれいな花を期待しなければイネ科の植物も多く、草丈が高いこの花はよく目にするが、富士山に特に多いような気がする。

  • 葉鞘・茎

    同じ科の仲間の花
イワノガリヤス2

花序

小穂