メリケンカルカヤ(米利堅刈萱)

Andropogon virginicus


メリケンカルカヤ1


  • 科名・属名 : イネ科 ウシクサ属
     注.APG分類ではメリケンカルカヤ属(学名変わらず)。

  • 特徴 :
     草丈50〜100cmの多年草。帰化。
     稈は直立し、熟すと全体が赤褐色となる。
     葉は線形、長さ3〜20cm、幅3〜6mm。葉身は2つに折れ、疎らに毛があり、葉鞘は明らかな竜骨があって平滑、縁には密に長毛が生える。
     花序は稈の上部の葉腋につき、数個の総が葉身の退化した鞘状の総苞葉に包まれる。総には白い長毛が生え、有柄の小穂と無柄の小穂が対になってつく。有柄小穂は退化して長さ4〜5mmの柄だけになる。無柄小穂は2小花からなり第1小花は膜状の外花頴のみになり、第2小花は両性で外花頴は先に長さ1〜2mmの芒がある。
     総の中軸は熟すと分解し、無柄小穂は、毛の生えた有柄小穂の柄や中軸とともに、風で散布される。

  • 分布・生育地 :
     帰化(北アメリカ南部〜中央アメリカ原産)(本州〜九州に帰化) (国外:世界各地に帰化)
     開けた草地、道端、空地

  • 花期 :   9〜11月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年9月27日  東京都日野市
     中上・全体2 2017年9月25日  愛知県岡崎市
     中中・全体3 2017年11月10日  東京都八王子市
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・小穂1 2017年10月26日  神奈川県川崎市
     左下・小穂2 2021年9月27日  東京都日野市
     右下・葉鞘 2022年10月16日  東京都八王子市

  • 撮影記 :
     熟すと中中の写真のように赤褐色に色付くので、晩秋の原野ではオブジェのように目立つ。
     1942年、京都で最初に見つかり和名をつけられたが、原産地が分かりやすい名前である。
     戦後都市部を中心に急速に広がり、現在では高速道路の法面や造成地など全国的にも増えてきているようだ。
     草地に生えている時はそれなりに絵になるが、都市部の道路際の街路樹の周りに生えているのを見ると、その大きさもあって手に負えない雑草と言う気がする。

  • 葉鞘

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