ミヤマドジョウツナギ(深山泥鰌繋)

Glyceria ainasteretum


ミヤマドジョウツナギ1


  • 科名・属名 : イネ科 ドジョウツナギ属

  • 特徴 :
     草丈70〜100cmの多年草。
     稈は直立し、やや柔らかい。
     葉は広線形、長さ20〜30cm、幅4〜7mm。質は柔らかくて薄く、鮮緑色。葉舌は長さ約1mm。
     花は長さ15〜25cmの大形の円錐花序となり、細い枝の先に多くの小穂をつけ、先は垂れる。小穂は長楕円形、長さ4〜7mm、多くは一部濃紫色を帯び、3〜5個の小花がある。包類は1個、下片は長さ約2mm、上片は長さ3〜3.5mm。護頴は長さ3〜3.5mm、7脈があるがあまり隆起しない。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(中北部) (国外:ロシア(サハリン、千島、カムチャッカ半島)
     針葉樹林帯の水湿地

  • 花期 : 7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2023年6月20日  群馬県尾瀬ヶ原
     中上・全体2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2019年7月26日    同  上
     左下・小穂 2023年6月20日    同  上
     右下・葉鞘 2019年7月26日    同  上

  • 撮影記 :
     いくら標高があるとはいえ、真夏の陽光がかんかん照りつける尾瀬ヶ原、さすがに日中は暑さでへばる。
     この年は暑さで花期が早まり、目的の花の多くはほとんど終わっていた。
     そんな湿原で低い草叢から抜きん出て伸び、紫色を帯びた小穂をぶら下げたこの花に出会った。
     イネ科であることがわかったが名前はわからず、帰って調べると水湿地に生えるこの花だった。

  • 葉鞘

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ミヤマドジョウツナギ2

花序

小穂