ナルコビエ(鳴子稗)

Eriochloa villosa


ナルコビエ1

  • 科名・属名 : イネ科 ナルコビエ属

  • 特徴 :
     草丈40〜100cmの多年草。
     全体に軟毛が密生する。
     葉は線形、長さ10〜30cm、幅0.7〜1.5cm。短い毛を密生し、触ると柔らかい感じがする。
     花序の中軸は長く伸び、長さ3〜5cmの数個の枝(総)を一方に偏って出し、枝の下側に小穂を2列に並んで密生する。
     小穂は扁平な広卵形、長さ4.5〜5mm、短い柄があり、基部に白色の長い毛がある。第1包類は退化し、基盤と合着して白い付属物なる。第2包類は白い膜質で、緑色の5脈がある。

  • 分布・生育地 :
     本州〜沖縄 (国外:中国、ウスリー)
     日当たりのいい草地、河原

  • 花期 :   7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年9月29日  東京都あきる野市
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     和名のナルコビエ(鳴子稗)は、枝(総)にぶら下がる小穂を鳴子に似ていることからつけられている。  スズメノヒエ類に似た枝(総)や小穂のつけ方をするが、小穂が丸く膨らみ、つけ根に白い環状の付属物がある点が異なっている。
     草地や河原にあるとのことで探していたが、なかなか出会うことはなかった。
     秋の一日、花探しに出かけた多摩川の中流部、流れに向かう踏み跡の際で偶然この花に出会った。
     目的の花は今ひとつだったが、予定外の出会いで満足の1日になった。

  • 葉基部・葉鞘

    同じ科の仲間の花
ナルコビエ2

小穂1

小穂2(側面)

小穂3(基部の毛)