オニウシノケグサ(鬼牛の毛草)

Featuca arundinacea


オニウシノケグサ1


  • 科名・属名 : イネ科 ウシノケグサ属
     注.APGV、W分類ではヒロハウシノケグサ属、学名(Schedonorus phoenix)

  • 特徴 :
     草丈0.4〜1.6mの多年草。帰化。
     根茎はほとんど伸びない。
     稈は直立し、基部には淡色の根生葉が重なり合う。
     葉は線形、長さ10〜50cm、幅3〜10mm。平坦でやや内巻きし、上面と縁はざらつく。葉身の基部の葉耳が発達し、縁に短毛がある。葉鞘は平滑で無毛。葉舌は膜質、高さ1(-4)mm、縁には低い歯牙がある。
     花序は長さ10〜30cmの円錐花序となり、各節から長短の差のある枝を2〜3個出す。小穂は長さ15〜18mm、時に汚紫色を帯び、普通3〜6個の小花がある。第1包類は普通1脈、長さ3〜5mm、第2包類は普通3脈、長さ4〜7mm。護衛の背は丸く、先は鋭く短い芒がある。

  • 分布・生育地 :
     帰化(ヨーロッパ〜西アジア原産)(北海道〜九州に帰化) (国外:世界の温帯〜亜寒帯に広く帰化)
     道端、荒地

  • 花期 :   5〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年6月12日  静岡県駿東郡
     中上・全体2 2021年4月27日  神奈川県川崎市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2021年6月12日  静岡県駿東郡
     左下・小穂 2021年4月27日  神奈川県川崎市
     右下・葉鞘    同  上

  • 撮影記 :
     牧草や緑化に使われたものが野生化し、道端や荒地でよく見かける。
     記録によれば明治時代にはすでに移入されていたようで、現在では北海道〜九州まで広がっている。
     よく似た種にヒロハノウシノケグサがあり、本種とは葉耳に毛がないことや護頴に芒がないことが違いとされるが、交雑が進み中間型が多く見られて区別が難しく、この写真の中にもヒロハが混じっている可能性もある。

  • 葉鞘

    同じ科の仲間の花
オニウシノケグサ2

花序

小穂