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- 科吊・属吊 : イネ科 スズメガヤ(カゼクサ)属
- 特徴 :
草丈60~120cmの多年草。帰化。
茎は叢生して大株になり、無毛。
葉は長さ40~60cm、幅1.5~2mm。先は糸状に細まって垂れ下がり、内側に巻く。葉鞘は普通無毛で、口部に長毛がある。葉舌はほとんどない。
花は茎の先に長さ20~35cmの円錐花序となり、先は斜めに傾く。花序の枝は2~5本が輪生、枝は開出し、半ばより先に小穂をつけ、基部に白毛がある。小穂は披針形、鉛色でやや紫色を帯び、長さ6~12mm、7~11個の小花がある。第1苞類は長さ約1.5mm、第2苞類は長さ約2.5mm、1脈があり、背は竜骨となる。外花頴は長さ2.2~2.6mm、3脈がある。
果実(頴果)は楕円形、長さ約1mm。熟すと裸出して落ちる。
別吊 セイタカカゼクサ
- 分布・生育地 :
帰化(南アフリカ原産)(日本全土に広く帰化) (国外:アフリカ、南ヨーロッパ、アジア、オセアニア、北アメリカの熱帯、亜熱帯域に広く帰化) 道端、道路の法面
- 花期 : (5~)7~10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2014年10月17日 茨城県水海道市 中上・全体2 2020年6月27日 東京都日野市 中中・全体3 2022年8月29日 神奈川県川崎市 中下・花序 2021年9月12日 神奈川県川崎市 (上、中上、中中、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・小穂 2020年5月12日 同 上 右上・葉鞘 2021年9月12日 同 上 右下・節 2022年8月29日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
太平洋戦争後、高速道路の砂防用に広く椊えられた他、造成地の崖や斜面の土止めに用いられ、それが野生化して広く日本全土で見られる。
英吊はWeeping love grass(すすり泣く恋の草)という洒落た吊前が付けられているが、細い花序や葉が垂れて広がる様を例えた和吊ほうがしっくりする。
多摩川の堤防などでもよく見られるが、綺麗な花が咲くわけでもないので、よほど椊物に興味がなければ目を留めることはないだろう。
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