ウシノシッペイ(牛の竹箆)

Hemarthria sibirica


ウシノシッペイ1


  • 科名・属名 : イネ科 ウシノシッペイ属

  • 特徴 :
     草丈80〜120cmの多年草。
     稈はほとんど基部は直立し、やや硬くて平滑、中央上部で密に分枝する。
     葉は線形〜広線形、長さ20〜30cm、幅5〜8mm。先は尖り、基部は次第に狭まり、やや粉白を帯びる。
     花は茎頂や葉腋から長さ5〜8cmの円柱形花序を単生する。花序の基部には鞘状の苞があり、多少三日月形に反り、先は尖る。節間は4〜6mm。小穂は扁平な披針形で、有柄のものと無柄のものが対になって節につき、」有柄小穂の柄は花序軸と合着し、無柄小穂は軸に埋もれるようになる。第1、第2包類は長さ5〜8mm、草質で緑色。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部)、ウスリー)
     低地の湿った所

  • 花期 :   7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2022年8月21日  東京都八王子市
     中上・全体2、以下(左下を除き)    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花序(花後) 2020年9月15日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     自宅近くの多摩丘陵の谷地田の斜面でこの花を見つけた。
     ただ花期が過ぎていて花柱の軸だけの状態で、翌年もっと早い時期に訪れたが、すっかり草刈されていて見あたらくなった。
     その後、八王子市の池のほとりでやっと花期のこの花に出会えた。
     花序にブラシ状の花柱が伸びていたが、すぐに花柱は落ちてしまうようだ。
     変わった和名は、細長い花序を牛追いの鞭(竹箆)に例えたとされる。

  • 葉

    葉鞘

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ウシノシッペイ2

花序

花後の花序