ヤマアワ(山粟)

Calamagrostis epigeios


ヤマアワ1


  • 科名・属名 : イネ科 ノガリヤス属
     注.APG分類では、属名の和名表示はヤマアワ属

  • 特徴 :
     草丈60〜150cmの多年草。
     茎はやや硬くて細く、直立する。
     葉は線形、長さ30〜60cm、幅0.5〜1.3cm。やや扁平でざらつき、淡緑色。葉舌は厚い膜質、長さ4〜6mm、葉耳に毛はない。
     花序は直立し、長さ10〜30cmの円錐花序となり、密に多数の小穂をつける。花序の枝は花時には開くが、若い時や花後は閉じて細くなる。花序の枝はざらつく。小穂は狭披針形、長さ5〜9mm、淡緑色かわずか紫褐色を帯びる。2個の包類は線状披針形で次第に細くなり、尾状に尖り、ほぼ同長。護頴は薄膜質、芒は護衛の先端近くから出て、包類より短く、小穂の外に出ない。基毛は護頴より長い。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:アジア、ヨーロッパ、北アメリカ)
     日当たりのいい草地

  • 花期 :   6〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2020年8月13日  栃木県那須塩原市
     中上・全体2 2021年6月24日  千葉県山武市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 2020年8月13日  栃木県那須塩原市
     左下・小穂 2015年6月18日  神奈川県川崎市
     右下・葉鞘 2020年8月13日  栃木県那須塩原市

  • 撮影記 :
     山地の明るい草地や、川岸や海岸近くの砂地で群生している姿を見かける。
     上の写真は栃木県北部の沼地につながる草地に生えていた。
     小穂に生える基毛は銀白色で長く、よく目立つ。
     和名はヤマアワ(山粟)で、粟にやや似た姿であるが、食用にはならないようだ。

  • 葉鞘

    同じ科の仲間の花
ヤマアワ2

花序

小穂