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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 カヤツリグサ属
注.APG分類では、学名(C. flavidus)
- 特徴 :
草丈10〜50cmの1年草。
根茎はなく、茎は細くて硬く、鈍稜があり、多数が叢生して株を作る。
葉は線形で幅1〜2mm。茎より硬く、葉鞘は濃褐色。
茎の先に花序よりはるかに長い葉状の苞葉を2〜3個つけ、その間から3〜5個で長さ約8cmの花序枝を出し、先端に開出する小穂を5〜10個つける。
小穂は線形〜線状披針形、長さ1〜2.5cm、幅2〜2.5mm。扁平、暗褐色〜暗紫褐色で光沢があり、14〜50個の小花が2列に並んでつく。
鱗片は狭卵形〜卵状楕円形、長さ1.5〜2mm。鈍頭〜円頭、中肋は緑色で縁は濃紫褐色。柱頭は2岐。
果実はレンズ状に膨らんだ倒卵形、長さは鱗片の1/2程度。暗褐色で表面には微小な粒状突起がある。
- 分布・生育地 :
本州〜沖縄 (国外:朝鮮、中国〜インド、アフリカ) 田の畦や湿地
- 果(花)期 : 8〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年9月30日 神奈川県川崎市 中・全体2 2016年7月5日 沖縄県西表島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 2014年1月21日 沖縄県国頭郡 左下・小穂 2016年9月30日 神奈川県川崎市 右上・鱗片、果実 2018年9月23日 群馬県館林市 右下・果実 同 上
- 撮影記 :
和名にアゼ(畦)がついているように、田んぼの畦や湿った場所でよく見かける。
大都市近郊にもかかわらず谷地田や豊かな自然が残る川崎市のある場所、散歩を兼ねてよく観察に出かける。
春先はスゲ類、夏以降はカヤツリグサ科やイネ科の植物が何種類も見られ、思いがけない植物を見つけた時は大喜びだ。
そんな田んぼの縁、この花が群生していた。つい2ヶ月ほど前、西表島でも見ていただけに、遠く離れ植生も大きく違うにもかかわらず、同じ植物があることが不思議な感じがした。
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