ベンケイヤワラスゲ(弁慶柔菅)

Carex benkei


ベンケイヤワラスゲ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 スゲ属(ミヤマシラスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈60〜170cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生する。基部の鞘は白色〜淡褐色。
     葉は線形、幅4〜8mm。
     頂小穂は雄性、線形で、長さ2〜4.5cm、側小穂は雌性、円柱状で柄が短く、長さ2〜4.5cm、幅8〜9mm。
     雌鱗片の本体は、長さ3〜5.5mm、果胞とほぼ同長、先端は芒となり、長さ1〜4mm。
     果胞は卵形、長さ4〜6mm、先は次第に細くなり、口部は凹形。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:中国)
     沿海地の湿地

  • 果(花)期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2021年5月24日  大分県宇佐市
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     朝からかなり激しい雨が降り続き、訪れた小さな池も増水し、縁にある湿地も脛の中ほどまでの深さまで水に浸かっていた。
     その草叢に他の草に持たれかかるように、長い草丈のスゲが生えていた。
     図鑑の記載には有花茎の長さが60〜170cmと記されていたが、実施に見ると思った以上に長い花茎だった。
     降りしきる雨の中、カッパに浸み込む冷たい雨を気にしながら、存分に撮影した。
     ヤワラスゲによく似たスゲで、基部の鞘が淡色である、雌鱗片の本体が果胞と同長、果胞の口部が凹形などの違いから、2009年新種として記載されたものである。

  • 果胞・雌鱗片

    果胞・果実

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ベンケイヤワラスゲ2

雄・雌小穂

雌小穂