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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(アゼスゲ節)
- 特徴 :
草丈30〜60cmの多年草。
根茎は短い匐枝を出して葉を叢生して大株となる。
茎は鋭い3稜形で上部はざらつき、基部の鞘は葉身がなく、淡褐色で柔らかく、ほとんど糸網がない。
葉は線形で幅3〜6mm。裏面は粉白を帯びる。
小穂は2〜4個つき、頂小穂は雄性で線形、赤錆色で長さ2〜4cm。側小穂は雌性、円柱形で太い円柱形、長さ1.5〜3.5cm、幅5〜7mm。柄があって垂れ下がる。雌鱗片は褐色、卵形で先が鋭頭か鈍頭、長い芒がある。
果胞は広卵形〜広楕円形、長さ3.5〜5mm。著しく膨らみ、灰緑色〜灰褐色、表面に乳状突起が密生し、先は短い嘴になる。痩果は円形、径2〜3mm。柱頭は2岐。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:朝鮮、中国) 田の畦、湿地、水辺
- 花(果)期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年5月10日 東京都あきる野市 中1・全体2 2001年5月26日 愛知県瀬戸市 中2・全体3 2022年5月25日 栃木県宇都宮市 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・雄、雌小穂 2015年5月10日 東京都あきる野市 中4・雌小穂 2017年6月29日 新潟県上越市 中5・果胞、雌鱗片 2022年5月25日 栃木県宇都宮市 中6・果胞 2017年6月29日 新潟県上越市 左下・果胞、果実 2022年5月25日 栃木県宇都宮市 右下・茎基部 同 上
- 撮影記 :
この植物の和名を知ったとき、一体どんな字を書くのだろうと思った。
調べると、ゴウは郷でソは麻糸を意味し、郷(村)の人が物を縛るのに使ったということのようだ。
日本全土にごく普通に分布し、湿地や水辺で太い雌小穂をぶら下げている姿をよく目にする。
スゲの仲間はよく似ているものが多く同定しにくいが、この植物は垂れ下がる雌小穂が特徴的ですぐに覚えられる。
ややわかり難いが、果胞の写真で表面に乳頭状突起があるのがわかるが、これも似た種との区別点になる。
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