ハコネイトスゲ(箱根糸菅)

Carex hakonemontana


ハコネイトスゲ1


  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ヌカスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈(有花茎の高さ)10〜20cmの多年草。
     匐枝を出し、葉を叢生する。茎の基部の鞘は淡褐色。
     葉は極めて細く、幅0.2〜0.4mm、下面に1脈あり、内巻しない。
     雄小穂は線形で長さ4〜8mm、雌小穂は1〜2個、長さ4〜8mm、3〜6花つけ、柄が長い。
     苞は長さ5〜10mm、葉身は刺状で短く、長さ2〜7mm。
     果胞は長さ2.5〜3mm、熟すと白色になる。

  • 分布・生育地 :
     本州(神奈川、静岡、山梨、宮城県) (国外:日本固有)
     山地の暗い林床、コケに覆われた岩上

  • 花期 : 5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年5月11日  神奈川県箱根
     中上・全体2 2016年7月1日  静岡県富士山麓1
     中中・全体3 2023年5月20日    同  上2
     (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・雄雌小穂 2015年5月11日  神奈川県箱根
     左下・雌小穂 2023年5月20日  静岡県富士山麓2
     右上・雌鱗片、果胞、右下・果胞、果実    同  上

  • 撮影記 :
     イトスゲに似ているが、葉が内巻せずより細くて繊細、小穂の柄も長く、苞葉の短いことが違いである。
     分布もイトスゲが北海道〜九州と広いのに対し、箱根や富士山周辺(離れて宮城県)に限られている。
     比較的群生することが多く、箱根でも富士山麓で見たときも多数の株が群生していた。

  • 雌鱗片・果胞

    果胞・果実

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ハコネイトスゲ2

ハコネイトスゲ3

雄・雌小穂

雌小穂