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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(ヒエスゲ節) 注.APG分類では、学名(Corex boottiana または Corex wahuensis var. robusta)
- 特徴 :
草丈30〜50cmの多年草。
根茎は短く、茎や葉を叢生する。
茎は3稜形で硬く、上部はざらつき、葉鞘は茶褐色で著しく繊維状に分解する。
葉は線形で茎より長く、幅5〜10mm。常緑で質は硬く光沢がある。
小穂は茎の上部に3〜6個つき、頂小穂は雄性で紡錘状、長さ3〜6cm、幅2.5〜6mm。側小穂は雌性で、長さ3〜6cm、幅約8mm、時に先端に雄花部をつけることがある。
雌鱗片は狭卵形で長さ4〜5mm、先端は凹み、中脈は長い芒となって突き出る。
果胞は倒卵形で長さ5〜6mm、上部の嘴部は長く、口部は深く2裂する。柱頭は3個。
別名 イソスゲ
- 分布・生育地 :
本州(千葉、石川県以西)〜沖縄 (国外:台湾、済州島) 海岸の岩場、砂地
- 花(果)期 : 4〜6月(南西諸島、小笠原は周年)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年4月25日 神奈川県三浦半島 中1・全体2 2018年4月19日 鹿児島県鹿児島郡 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・雄、雌小穂 同 上 中3・雌小穂1 2015年4月25日 神奈川県三浦半島 中4・雄雌性小穂 2018年4月19日 鹿児島県鹿児島郡 中5・雄花 2019年4月14日 同 上 左下・雌花 同 上 右上・雌鱗片、果胞、右中上・果胞 2018年4月19日 同 上 右中下・葉 2017年4月28日 神奈川県江の島 右下・基部の鞘 2018年4月19日 鹿児島県鹿児島郡
- 撮影記 :
春4月、この時期あまり海浜植物の撮影に出かけることはないが、海岸性の春咲きのグミの撮影に神奈川県三浦半島に出かけた。
満開の花を撮影し、他にないかないかと岩場の海岸を歩くと、このスゲが目に入った。
和名のヒゲスゲ(髭菅)は、鱗片の芒が長く伸びる様子を髭に見立てたものだが、別名イソスゲ(磯菅)とあるように、海岸の岩上、崖などに生え、大きな株を作ることが多い。
左の下から2番目の写真でわかるように、雌小穂は時に先端に雄花部をつける雄雌性の小穂となるものもある。
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