ヒゴクサ(籤草・肥後草)

Carex japonica


ヒゴクサ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ヒメシラスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈20〜40cmの多年草。
     細長い地下匐枝を伸ばして増え、疎らに生え、茎の基部の葉鞘は淡黄褐色。有花茎はざらつく。
     葉は線形で幅2〜4cm。下面はやや粉白を帯びる。
     小穂は2〜4個、頂小穂は雄性、線形で長さ1.5〜3cm、淡緑色で柄がある。側小穂は1〜3個、雌性で楕円形〜狭長楕円形、長さ1〜2cm、幅6〜7mm、細い柄があって点頭し、花期には直立するが、果期には下を向く。
     雌鱗片は淡緑色で先が尖り、果胞より少し短い。
     果胞は卵形で長さ3.5〜4mm、淡緑色で斜開し、上部は細長い嘴になって直立し、無毛。花柱は宿存し、柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国)
     丘陵地や平地の林内

  • 果(花)期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2015年5月5日  東京都清瀬市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花期の小穂 2016年4月25日  神奈川県川崎市
     左下・雌小穂 2018年4月27日  東京都八王子市
     右下・茎基部と匐枝 2018年4月27日  神奈川県川崎市

  • 撮影記 :
     花期には果胞から白くて長い柱頭が伸び、それがよく目立つうえ果期にもしばらく残る。
     北海道〜九州まで、平地や丘陵地の林内でよく見られる種で、気をつけていればよく目に付く。
     和名は肥後草と書くこともあるが、茎を細工物に使う竹ひご(籤)に例えて籤草とされているとのことである。

  • 茎基部と匐枝

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花期の小穂

雌小穂