|
- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(ヒカゲスゲ節)
- 特徴 :
草丈10〜40cmの多年草。
匐枝はなく密に叢生し、茎は葉より長く、基部の鞘は栗褐色〜赤褐色で繊維状に分解する。
葉は線形で幅1.5〜2mm。
小穂は互いに離れてつき、頂小穂は雄性で太い線形、長さ1〜1.5cm、側小穂は雌性で2〜5個つき、短い円柱形、長さ1〜2cm、幅3.5mm。
雌鱗片は紫褐色〜紫紅色をおび、果胞より長く、鋭尖頭で縁は透明膜質でやや小軸を抱く。
果胞は倒卵形で長さ約3mm、脈が多く密に毛が生え、嘴はほとんどない。柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
北海道〜九州 (国外:北東アジア) 乾いた明るい疎林、草地
- 果期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年4月18日 神奈川県川崎市 中1・全体2 2015年4月21日 東京都八王子市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・花序 2020年3月22日 神奈川県川崎市 中3・雄、雌小穂 2016年4月18日 同 上 中4・雌小穂 2018年5月4日 茨城県那珂市 中5・雌鱗片、果胞 2021年4月23日 神奈川県川崎市 左下・果胞、果実 同 上 右下・基部の鞘 2020年3月22日 同 上
- 撮影記 :
名前は日陰菅(ヒカゲスゲ)で日陰に多いように思えるが、実際は日当たりのいい明るい林下や草原などで見られる。
川崎市北部は多摩丘陵の末端、斜面が切り開かれて宅地や公園が作られているが、そんな公園の法面にもこのスゲが群視していた。
花茎は1、2本が立ち上がるのでなく、少なくとも10本以上が密生し、しかも葉よりも高く突出するため、地味なスゲの中でも果期にはそれなりに目立つ。
頂小穂は雄性、下の写真の左側の赤褐色帯びた棒状のものが雄小穂で、右や少し離れてついているのが雌小穂、果胞に密に毛が生えているのが何となくわかる。
同じ科の仲間の花
|