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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 スゲ属(ヌカスゲ節)
- 特徴 :
草丈20〜50cmの多年草。
叢生し、時に匐枝を伸ばして増える。基部の鞘は紫褐色。
葉は線形で幅2〜4mm。常緑で硬く、暗緑色で光沢がなく、上半部の縁は上向きに、下半部の縁は下向きにざらつく。
頂小穂は雄性、根棒状で紫褐色〜暗褐色、長さ1〜2.5cm。側小穂は雌性、2〜4個あって互いに離れてつき、短い円柱形、長さ1〜2.5sm、幅2.5〜3.5mm。苞は小穂より短く、葉鞘は長く基部は時に紫褐色〜暗褐色を帯びる。
雌鱗片は倒卵形で先は急に凸端になり、暗紫褐色を帯びる。果胞は楕円形で長さ2.5〜3mm、短い軟毛が生え、脈上は時に赤褐色になり、やや外曲する短い嘴となる。
- 分布・生育地 :
北海道(西南部)〜九州 (国外:朝鮮(南部)) 丘陵地〜山地のやや乾いた樹林下
- 果(花)期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年4月13日 神奈川県川崎市 中1・全体2(花時) 2016年3月27日 東京都八王子市 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・雄雌小穂 2015年4月28日 東京都奥多摩 中3・雌小穂 2016年年4月3日 東京都川崎市 中4・雄花序 2023年3月15日 東京都八王子市 左下・雌花序 同 上 右下・基部の鞘 2016年年4月3日 東京都川崎市
- 撮影記 :
3月の半ばを過ぎると、関東地方もやっと春の花が咲き始め、冬眠中だった花見心が目を覚ます。
とはいえ、何十年も花見をしていると、毎年同じ花ばかりではいささか飽きる。
そんな時、それまであまり興味のなかったスゲ類が気になり初め、近くの雑木林や常緑林下を探してみる。
すると、いくつかのスゲ類が花をつけているのに出会う。
このスゲもその一つでやや乾いた林下の斜面に多く、果実の時期になると苞の葉鞘が紫褐色を帯びることが多く見分けやすい。
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