ヒトモトススキ(一元(本)薄)

Cladium chinense


ヒトモトススキ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 ヒトモトススキ属
     注.APG分類では学名(jamaicense subsp. chinense)

  • 特徴 :
     草丈1〜2mの多年草。
     茎は硬く叢生し、多数の葉がつく。
     葉は線形で茎に多数つき、幅8〜10mm。質は硬くて厚く、中肋と縁には鋸歯状のざらつきがある。
     花は茎の上部に散房状に5〜7個の花序をつけ、多数の小穂が密生する。小穂は長楕円形で褐色、長さ約3mm。
     果実は広卵形で3稜があり、黄褐色で長さ約2.5mm。
     別名 シシキリガヤ

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方南部、能登半島以西)〜沖縄 (国外:朝鮮南部、中国〜オーストラリア)
     海岸近くの湿地、沼地

  • 果期 :  8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2013年5月26日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花序    同  上
     中下・小穂 2018年10月9日  福井県大飯郡
     下・果実    同  上

  • 撮影記 :
     海岸近くの湿地に生える人間の背丈を越えるような大きさと、カヤツリグサ科の植物には珍しく茎葉があり、1本の茎に多数の葉がつくのが特徴である。
     この葉のつく様子がススキに似ていることと、葉の縁が非常にざらつき、猪でも切れそうだということでシシキリガヤの別名がある。
     関東南部以南の分布であるが南方に多く、屋久島の海岸近くの湿地や、西表島の湿地で多くの株を見かけた。
     写真の花序はまだ花の咲いている状態で果実にはなっていない。

  • 同じ科の仲間の花
花序

小穂

果実