フトイガヤツリ(太藺蚊帳吊)

Cyper articulatus


フトイガヤツリ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 カヤツリグサ属

  • 特徴 :
     草丈1〜1.8mの多年草。帰化。
     根茎は長く横走し、木質状で径3〜4mm。卵状披針形で暗褐色の鱗片に覆われる。
     茎は直立し、円形で偽節があり、乾くとはっきり見える。
     花序は、長さ5〜15cm、普通10個程度の小穂状花序となり、5〜15個の小穂をつける。小穂は線形、長さ0.8〜3.7cm、幅2mm、12〜50花をつける。苞は卵形で長さ8〜15mm。
     鱗片は卵形、鈍頭でほとんど稜はなく、背面にはっきりしない3〜5脈がある。軸の翼は長楕円形〜楕円形、透明質で、後脱落する。雄しべは3個、葯は線状長楕円形で鈍頭。
     果実は3角状長楕円形で両端は尖り、黒色で長さは鱗片よりやや短い。

  • 分布・生育地 :
     帰化(熱帯アジア原産)(沖縄県に帰化) (国外:熱帯アジア、オーストラリア、ポリネシア)
     湿地

  • 果(花)期 :   4〜8月?

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2020年6月14日  沖縄県国頭郡
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     ダム下流の小さな水たまり、その縁に大型のカヤツリグサが群生していた。
     地元の花仲間が本種と教えてくれたが、その名前に記憶はなかった。
     茎が円く、偽節があることなど、特徴的な部位をしっかり撮影し、後から調べることにした。
     帰って調べたがどの図鑑にも記載がなく、やっと「琉球植物誌」に沖縄県で1969年に初めて見つけられた帰化種との記述があった。

  • 葉・葉鞘

    茎

    茎断面

    同じ科の仲間の花
フトイガヤツリ2

花序

小穂1

小穂2

果実