イヌノハナヒゲ(犬の鼻鬚)

Rhynchospora rugosa


イヌノハナヒゲ1


  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 ミカヅキグサ属

  • 特徴 :
     草丈30〜100cmの多年草。
     根茎は短く、茎はやや細く叢生する。
     葉は線形、幅2〜3.5mm。
     分花序は3〜6個つき、散房状で直立する。小穂は広披針形、長さ7〜9mm、濃褐色で光沢がない。鱗片は4〜6個、卵形、長さ5〜6mm、鋭頭。
     果実は広倒卵形〜卵形、長さ2〜2.2mm。嘴は狭三角形(柱基)、果実よりやや短く扁平。刺針状花被片は6個、長さ4〜4.5mm、上向きの小刺がある。

  • 分布・生育地 :
     本州(中部)〜九州 (国外:朝鮮、中国、台湾、インド、インドネシア)
     湿地

  • 花(果)期 :  7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
    上・全体1 2024年8月11日  群馬県前橋市
    中・全体2、以下全て    同  上
    (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     その湿地はここを訪れるたびにいつも立ち寄り、多くの湿原植物を観察していた。
     この年は雨が極端に少ないうえに猛暑で、いつもは水溜りになっている場所もすっかり干上がって歩くことができた。
     その縁にここでは初めて目にするイヌノハナヒゲの仲間が生えていた。
     この仲間は刺針状花被片の長さや、小刺が上or下向きかどうかで同定し、「群馬県植物誌」の記録や生育地の標高から本種としたが、刺針状花被片の長さがやや短い気がするのでコイヌノハナヒゲの可能性もある。

  • 同じ科の仲間の花
イヌノハナヒゲ2

小穂

鱗片・果実