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- 科名・属名 : カヤツリグサ科 スゲ属(ヒカゲスゲ節)
- 特徴 :
草丈15〜40cmの多年草。
株はゆるく叢生し、紫色の長い匐枝を出す。
基部の鞘は暗赤褐色で、古くなると著しく繊維状に分解する。
葉は幅2〜4mm、鮮緑色。
小穂は3〜4個、頂小穂は雄性、線形で長さ1〜3cm、側小穂は雌性、長楕円形で長さ1〜1.5cm、互いに離れてつく。苞は基部が鞘となり、葉身は小穂より長い。
雌鱗片は淡緑色、凹頭で長い芒があり、長さは果胞とほぼ同長。
果胞は斜上し、菱形で鋭3稜があり、長さ5〜7mm、淡緑色で光沢があり、疎らに微毛が生え、ほとんど無脈。嘴は長く、口部は鋭2歯。柱頭は3岐。果実は3稜形、基部は湾曲する。
- 分布・生育地 :
本州(千葉県、伊豆諸島以西)〜九州 (国外:朝鮮(南部)、台湾) 沿海地の明るい林下、林縁
- 果(花)期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年5月18日 千葉県いすみ市 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
西日本の沿海地に見られるこのスゲ、千葉県にも北限の自生地があると知って撮影に出かけた。
多分この辺りだろうと目星をつけていた明るい雑木林の林下、すぐに見つけることができた。
スゲの仲間は似たものが多いので、持っていった図鑑で小穂のつき方、果胞、暗紫褐色の匐枝などを確認し間違いないと判断した。
和名はカタスゲ(硬菅)であるが、葉や茎が硬いわけではなく、光沢のある果胞が硬そうに見えることからつけられているようだ。
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