コバケイスゲ(小ばけい菅)

Carex tenuior


コバケイスゲ1

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(イワカンスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの多年草。
     根茎は短く、密に叢生し、匐枝を伸ばさない。基部の鞘は黒褐色で古くなると著しく繊維になる。
     葉は幅2〜5mm、有花茎より長くなり、やや平滑。
     頂小穂は雄性、線形で著しく長く、長さ4〜10cm、幅2〜3mm。側小穂は2〜4個つき雌性、細い円柱形で長さ2〜4cm、幅3〜4mm。
     雄鱗片、雌鱗片は卵形で鋭頭〜鋭尖頭、褐色〜暗褐色、長さ3〜4mmで果胞より短い。
     下方は長楕円形、長さ3.5〜4.5mm、緑色で多数の脈があり有毛、先は短い嘴になる。
     痩果は卵状楕円形でやや扁平な三稜形、長さ3〜3.5mm、基部は次第に狭まって短い柄となる。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     九州(奄美諸島)、沖縄 (国外:日本固有)
     山地の岩場、岩混じりの斜面

  • 果(花)期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年3月17日  沖縄県国頭郡
     中・全体2、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     沖縄県北部の渓流沿い、岩屑混じりの急斜面にこのスゲが生えていた。
     近くまで登ろうとするが足元の足場が崩れ、草や木の根に掴ってやっとよじ登って撮影する。
     そんな苦労をして貧弱な株を撮影し、もっといい株をと沢に下りて奥に進むと、もっと楽に撮影できる場所に群生していた。
     ただ、株全体の大きさに比べ小穂は細く、全体の写真はなかなか思い通りの絵にはならなかった。

  • 同じ科の仲間の花
コバケイスゲ2

雄・雌小穂

雌小穂