|
- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(コウボウムギ節)
- 特徴 :
草丈10〜30cmの多年草。
全体に剛健で根茎は長くて太く、20cm程度の間隔で太い茎を出す。
葉は革質で線形、幅4〜8mm、縁は細かくざらつく。
普通雌雄異株であるが稀に同株(小穂が両性で上方に雄花部、下方に雌花部をつける)のものもある。
花序は小穂が多数密集した花序をつけ、雌花序は卵形、長さ4〜6cm、幅約2.5cm、雄花序は円柱形、長さ3〜6cm、幅1〜1.5cm。苞は普通目立たない。
雌鱗片は淡黄緑色、芒は著しくざらつく。
果胞は直立または斜上し、長さ約1cm。著しく硬く、背面は円く、上方には長い嘴があって内曲し、口部は2裂、縁には不揃いの狭い翼がある。柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
北海道(南西部)〜沖縄 (国外:朝鮮、台湾、中国、サハリン) 海岸の砂地
- 果(花)期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
全体1 2016年4月30日 神奈川県茅ヶ崎市 中1・全体2 2005年4月29日 福岡県糟屋郡 中2・全体3 2017年5月7日 茨城県ひたちなか市 (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・雌花序 2016年4月30日 神奈川県茅ヶ崎市 中4・雄花序、左下・両性花序 同 上 右下・果胞、果実 2022年4月25日 大分県国東市
- 撮影記 :
この花を見ると、バックに海を入れた写真を撮りたくなるのは私だけだろうか。海と砂浜、それに青空が似合う。
初夏の海岸の砂浜にまるで植えたかのように生え、雌の太い花序は麦の穂のようで、弘法大師が茎の基部の繊維を筆として使ったという謂れとあわせ和名がつけられている。
普通は雌雄異株であるが、稀に中中や右下の写真のように両性の花序をつけるものもある。
同じ科の仲間の花
|