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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(タマツリスゲ節)
- 特徴 :
草丈30〜60cmの多年草。
根茎は横に匍匐し、疎らに茎を伸ばす。
有花茎は軟弱で平滑、基部の鞘は葉身がなく、長く伸び赤紫色。
葉は線形、幅3〜5mm、柔らかくて粉緑色、ややざらつき、花に遅れて伸びる。
頂小穂は雄性、赤紫色で長さ1〜2cm、長い柄がある。側小穂は雌性、長さ1〜1.5cm、疎らに4〜8個の果胞をつけ、長い柄があって垂れ下がる。苞は葉状で長い鞘がある。
雌鱗片は一部赤褐色を帯び鋭頭、果胞より少し短い。果胞は広倒卵形、長さ約6mm。脈があり無毛、嘴は長く、口部は斜めに切れる。柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
本州(東北、関東、長野県)、九州(北部) (国外:朝鮮(南部) 山地の草原、明るい樹林内
- 果(花)期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年4月21日 東京都 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
最初に九州で見つかったため、発見地からクジュウの和名がつけられている。
ただ、最近は九州よりも東北や関東などで新産地が見つかっているが、準絶滅危惧種(NT)で少ないようだ。
ある文献を見ていたら東京都でも見つかっているとのことで、ダメもとで探しに出かけた。
簡単には見つからないかと思っていたが、意外とすぐに見つかり、じっくり時間をかけて撮影した。
よく似た仲間が何種かあるが、匐枝の伸ばし疎生すること、基部の鞘や葉は無毛であること、葉が粉緑色で基部の鞘が赤紫色、雌小穂は長い柄があって垂れ下がることが他の仲間との違いとされる。
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