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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 シンジュガヤ属
- 特徴 :
草丈1〜2mの常緑の多年草。
根茎は短く這い、茎は直立し、三稜形で多くの葉をつける。
葉はやや輪生状につき、線形で長さ20〜40cm、幅1〜1.3cm。質は硬く、上部の縁はざらつき、鞘の下部には3翼があるが上部は翼がない。
花は茎の先に円錐花序となり、分花序は5〜8個、長さ4〜5cmで多数の小穂をつける。
小穂は赤褐色で長さ5〜6mm、少数の鱗片が2列に並ぶ。雌花の鱗片は卵形〜広卵形、竜骨は緑色。
果実(痩果)は扁球形、帯青褐色で光沢があり、表面には隆起した網紋があり、径約2mm。基盤は杯状で長さは痩果の1/2。
- 分布・生育地 :
沖縄(大東島) (国外:台湾〜ミクロネシア) 低地の日当たりのいい湿地
- 花期 : 7〜10月に熟す?
- 撮影月日・場所 :
2006年12月2日 沖縄県大東島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花、下・果実 同 上
- 撮影記 :
種としては台湾からインドネシアにかけて分布しているが、日本では大東島にしか分布していない。
大東島は沖縄本島からも東に400km離れた孤島で、台風シーズンによく耳にする以外はあまり知られていない。
ただ、海流の関係からかこの島しか知られていない熱帯の植物もいくつもあり、一度は訪れなければと思っていた。
2006年12月の初め、運良くこの島を訪れる機会を得た。
小さい島のこと、レンタカーも少なくて借りられず、自転車で島内の植物観察をすることになった。
ある湿地の端でこの花を見つけた。当時はカヤツリグサ科に興味を持っていなかったが、さすがにこの島の特産種であることは事前の調べでわかっていた。見ると黒っぽい熟した果実も着いていて喜んで撮影した。
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