マツバスゲ(松葉菅)

Carex biwensis


マツバスゲ1


  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ハリスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈10〜40cmの多年草。
     茎は叢生し、径約1mmと細く、3稜があり平滑。
     葉は細い線形で幅約1.5mm。
     小穂は茎の先に1個つき、長さ1〜2cm。上部の雄花部は細く、雌花部と同長かやや長く、幅約1mm。雌花部は長楕円形で幅約3mm。
     雌花の鱗片は楕円形で鈍頭、赤褐色。果胞は鱗片とほぼ同長、広卵形で長さ1.5〜2mm、水平に開出する。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー)
     平地〜丘陵地の湿地

  • 果期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2016年4月24日  静岡県浜松市
     中上・全体2 2019年4月16日  大分県別府市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・小穂1 2014年5月3日    同  上
     中下・小穂2 2015年5月10日  東京都八王子市
     左下・果胞(左)雌鱗片 2022年4月24日  大分県別府市
     右下・基部の鞘    同  上

  • 撮影記 :
     平地〜丘陵地の湿地で普通に見られ、葉の細さを松の葉に例え和名がつけられている。
     細い茎の先に1個つく小穂は、上部に雄花部、下部に雌花部がついたすっきりした形をしている。
     普通は十数本の茎が叢生し、何となく可愛らしさを感じるのは私だけだろうか。
     こんな花(果)?を見ていると、目立つ花は咲かせる植物ではないが、スゲに興味が湧いてくる。

  • 基部の鞘

    同じ科の仲間の花
マツバスゲ2

小穂1

小穂2

果胞(左)・雌鱗片(左)