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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(アゼスゲ節)
- 特徴 :
草丈70〜120cmの多年草。
根茎は短く、密に叢生し、基部の鞘は葉身がなく赤紫色。
葉は線形で幅4〜10mm、柔らかく、裏面は灰緑色。果期には有花茎より高くなる。
小穂は5〜7個、上部のものは直立し、下方のものは長い柄があり下垂する。上方の2〜4個の小穂は雄性、長さ2〜4cm、下方のものは雌性時に先端に雄花部があり、円柱形で長さ3〜10cm、幅5〜7mm。苞は葉身が発達し鞘はない。
雌鱗片は卵状披針形で鋭尖頭〜芒端、果胞より長く、赤褐色で中肋は緑色。
果胞は卵状楕円形、長さ3〜3.5mm、淡緑色で平滑、時に上部に細かな突起があり、先は次第に狭まり口部は凹形。痩果は長さ約1.5mm、柱頭は2岐。
- 分布・生育地 :
本州(秋田〜福井県までの日本海側) (国外:日本固有) 多雪地帯の斜面、湿草地
- 果(花)期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年7月13日 岐阜県大野郡 中1・全体2 同 上 中2・全体3 2018年6月8日 新潟県南魚沼市 (上、中1、2は拡大写真あり、写真をクリック) 中3・雌小穂 2017年7月9日 山形県最上郡 左下・果胞、雌鱗片 2018年6月8日 新潟県南魚沼市 右下・茎基部 2017年7月13日 岐阜県大野郡
- 撮影記 :
出会った記憶がない植物、初めて出会うとその後は何度も目にすることが多い。多分それまでとは違った視点で見るので気がつくのだろう。
このスゲも始めてであったのは山形県の沢沿いのザレ場、果期も末期で触ると果胞がポロポロと落ちた。
それから何日もしないうちに今度は岐阜県の多雪地帯の山中で出会った。数日前に出会っているのですぐに本種とわかった。
上部の小穂は中1の写真のように柄のないものもあるが、下方の雌小穂に長い柄があるのが特徴で、密に叢生していることが多い。
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