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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 ナキリスゲ属(ナキリスゲ節) 注.APG分類では学名(var. lenta)
- 特徴 :
草丈40〜80cmの多年草。
根茎は短く匐枝を出さず、葉を叢生して大株になる。基部の鞘は暗褐色。
葉は線形で長さ30〜60cm、幅2〜4mm。質は硬く暗緑色で縁はざらつく。
小穂はやや多数つき、1節に1〜3個つき、短円柱形で長さ1〜2cm、幅3〜4mm。上部に短く雄花をつけ、下部に雌花をつける。
雌鱗片は卵形、膜質で赤褐色を帯びる。果胞は鱗片より少し長く、広楕円形でレンズ形、長さ3〜3.5mm、脈が目立ち、開出毛がある。果実(痩果)の断面はレンズ状。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜九州 (国外:朝鮮〜インド、インドネシア) 平地〜低山地の疎林内、林縁
- 果(花)期 : 9〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2014年9月14日 大分県国東市 中上・全体2 2017年11月10日 東京都八王子市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・小穂 2014年9月14日 大分県国東市 左下・小穂2 2017年11月10日 東京都八王子市 右下・果胞、果実 同 上
- 撮影記 :
スゲの仲間はそのほとんどが春〜夏に花をつけるのに対し、秋に開花するスゲはこのナキリスゲ(ナキリスゲ節)の仲間しかない。
したがって、同定の難しいスゲの仲間も、秋に林縁でスゲを見つけたら、数種類あるこの仲間を調べればいいのでありがたい。
やや大きくなるスゲで、葉が硬くて縁がざらつくところが、菜(野菜)も切れるということでこの和名がつけられている。
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