リュウキュウスゲ(琉球菅)

Carex alliiformes


リュウキュウスゲ1

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(リュウキュウスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈20〜50cmの多年草。
     長い匍匐枝があり、茎は疎らにつく。基部の鞘は長い葉身があり、暗血色。
     葉は幅6〜15mm、深緑色。
     小穂は3〜7個が疎らにつき、下部のものは基部近くつく。上方の1〜3個の小穂は雄性、線形、時に先端部に雌花部をつける。下方の小穂は雌性、狭長楕円形で長さ2〜5cm、幅約5mm、密に多数の花をつける。苞は葉状で長い鞘があり、時に暗赤色を帯びる。
     雌鱗片は暗赤色。果胞は膜質で光沢があり、長さ3.5〜4mm、細脈があり無毛。先はやや短い嘴になり、口部は全縁か2小歯、柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     九州(南部)〜沖縄 (国外:台湾)
     樹林下

  • 果(花)期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2019年4月2日  沖縄県名護市
     中1・全体2(花期)、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     スゲの仲間は似たものが多く同定に苦労することが多いが、このスゲは基部の暗血色が印象的ですぐに判断できる。
     このスゲを見たのは沖縄島北部の林縁、図鑑には果期が3〜4月とあったので3月に訪れたが、まだ全く花穂を上げていなかった。
     翌年、少し遅らせ4月初めに訪れたが、見つかった株はまだ花期の末期、果胞は十分に成長していない株ばかり、今回も早いのかとガッカリした。
     あきらめて他の植物を撮影しながら下ると、道端に果期の本種が生えていて、喜ぶと同時にホッとした。
     この時期が一番いい状態なのか、基部の濃赤色が一層鮮やかに見えた。

  • 茎基部

    葉

    同じ科の仲間の花
リュウキュウスゲ2(花期)

雄雌小穂

雄小穂

雌小穂

雌鱗片・果胞

果胞