サツマスゲ(薩摩菅)

Carex ligulata


サツマスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(サツマスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈40〜70cmの多年草。
     根茎は剛強、匐枝はなく、株はゆるく叢生する。
     基部の鞘は、暗血紫色〜紫褐色を帯び、糸網はない。
     葉は茎の中部より上に多数の葉を密生し、下部の葉は葉身がない。葉身は線形、長さ20〜30cm、幅4〜12mm。
     花序は頂生し、5〜7個の小穂を接近してつける。頂小穂は雄性、線形で長さ1〜3cm。側小穂は雌性、円柱形で長さ2〜5cm。苞は長い葉身があり、有鞘。
     雌鱗片は卵形、緑色で時に一部褐色を帯び、果胞より短い。果胞は広倒卵形、長さ4〜5mm、灰白色の毛が密生し、先はやや急に長い嘴となり、口部は2歯、柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方南部以南)〜九州 (国外:朝鮮、中国、台湾、インド)
     林内

  • 果(花)期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2021年5月25日  大分県佐伯市
     中上・雄雌小穂、以下全て    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     西日本の沿海地に生えるスゲを探しながら急な山道を登る。
     目的のスゲはなかなか見つからず、山頂近くなってあきらめかけた頃、見慣れないスゲが目に入った。
     初めて見かけるスゲで、しっかり撮影して調べると本種だった。

  • 葉・葉鞘

    基部の鞘

    同じ科の仲間の花
雄雌小穂

雌小穂

雌鱗片・果胞

果胞・果実