ショウジョウスゲ(猩々菅)

Carex blepharicarpa


ショウジョウスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(イワカンスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈10〜50cmの多年草。
     時に根茎があり、密に大きな株を作る。
     葉は線形、幅2〜4mm。基部の鞘は褐色〜暗褐色、時に繊維状に分解する。
     長小穂は雄性、根棒状で黄褐色、長さ1〜3cm。側小穂は雌性、1〜4個あり、長楕円形で長さ1〜3cm、やや長い柄があり直立し、最下のものは時にやや離れて根生状になる。苞は有鞘、短い葉身がある。
     雌鱗片は果胞より短く、濃栗褐色〜赤褐色で縁に透明部分があり、先は円形〜浅い凹形で短く尖る。
     果胞は紡錘形、長さ4〜6mm、脈はなく、密に毛があり、先は短い嘴となる。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:日本固有)
     低山地〜高山の湿原、草地

  • 果(花)期 :  4〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2017年4月25日  新潟県岩船郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・雄雌小穂、下・雌小穂    同  上

  • 撮影記 :
     新潟県の北部に分布するあるカンアオイの撮影に足を伸ばした。
     4月の半ばとはいえ、雪国の春は遅い。関東辺りでは黄緑色の若葉に覆われている落葉樹も、この辺りではまだ小さな葉が顔を出したばかりだ。
     落ち葉を掻き分けカンアオイを撮影した後、他に花はないかと林下や沢沿いを探す。
     遅いとはいえ確実に春は訪れている。いくつかの春の花が咲き始めていた。
     そんな中、スゲ類も何種か見られ、このスゲのようにもう果期を迎えているものもあった。

  • 同じ科の仲間の花
雄・雌小穂

雌小穂