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- 科名・属名 : スゲ科 タカネハリスゲ属
- 特徴 :
草丈10〜20cmの多年草。
根茎は細く、長く匐枝を伸ばす。
葉は少数、線状で幅約1mm、溝がある。
小穂は1個頂生し、雌雄性で上方に雄花、下方に雌花をそれぞれ2〜4個つけ、初め倒披針形であるが熟すと果胞は下方に反曲し、長さ6〜8、mm。
雌鱗片は果胞より短く、熟すと落ちやすい。
果胞は線状披針形、長さ6〜6.5mm、多数の細脈があり、淡緑色でやや硬く、次第に長い嘴となり、無毛。柱頭は3岐、宿存し果胞から短く抽出する。
別名 ミガエリスゲ
- 分布・生育地 :
本州(中部以北)〜北海道 (国外:周北極地域広く分布) 高層湿原
- 果(花)期 : 7〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年8月4日 福島県吾妻山 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
本州(中部以北)〜北海道の高層湿原に生育が知られているが、本州の産地は3ヶ所とされ希産種となっている。
そのうちの1つ福島県の吾妻山を訪れたが、この年は異常なほど暑くて高山植物の花期が極端に早まり、時期的に遅いのではないかと心配しながら登った。
ここだろうと目星をつけた場所についたが、湿原は水が少なくて草が茂りいくら目を凝らしてもこのスゲらしい姿は見えない。
やはり遅いかとあきらめて歩いていると、登山道近くのミズゴケの上で小さなスゲを見つけた。予想外の場所でびっくりした。
茎頂の小穂に針のような果胞がついている。時期的に少し遅いせいもあり、果胞は全て反り返り、小さな柱頭が残存しているのがわかる。
目的の一つを達成し、ホッとして昼食タイムにした。
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