タニガワスゲ(谷川菅)

Carex forficula


タニガワスゲ

  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(アゼスゲ節)
     注.APG分類では、学名(Carex forficula var. forficula)

  • 特徴 :
     草丈30〜60cmの多年草。
     根茎は短く密に叢生し、大きな株となる。
     葉は線形で幅2〜4mm、基部の鞘は濃褐色で糸網を作る。
     小穂は3〜6個、頂小穂は雄性で長さ2〜4cm。側小穂は雌性で直立し円柱形、長さ2〜5cm、幅3〜4mm。
     雌鱗片は側面が黒紫色で中肋は緑色、果胞より短い。果胞は扁平で長さ3〜4mm、先端は急にやや長い嘴状となり、縁には小歯があり、口部は深く2裂する。
     痩果は果胞に密に包まれ倒卵形、長さ約2mm。柱頭は2岐。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜九州 (国外:朝鮮、中国(北部))
     山地の谷川のほとり

  • 花(果)期 :  4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年4月3日  東京都高尾山
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・雌小穂 2014年5月3日  大分県別府市
     下・雄、雌小穂 2015年4月3日  東京都高尾山

  • 撮影記 :
     スゲ類についてはあまり興味が湧かず、ほとんど撮影してこなかったが、花仲間から名前を教えられて初めて撮影したのがこのスゲである。
     高尾山の沢沿い、水辺に大きな株を作って花(小穂)をつけていて、雌小穂に目を近づけると、鱗片の美しい模様にすっかり魅了された。
     その後、スゲ類に気をつけるようになると、山地の谷川沿いの所々に生えているのに気かついた。大株となるので割合によく目立つ。

  • 同じ科の仲間の花
雌小穂

頂・側小穂