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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(タチスゲ節)
- 特徴 :
草丈20〜60cmの多年草。
根茎は短く、茎を叢生する。茎の基部の葉鞘は淡褐色で膜質。
葉は線形で幅3〜6mm、裏面は緑白色となる。
小穂は3〜4個、頂小穂は雄性、線形で長さ1〜3cm、幅1〜1.5mm、ほとんど柄がない。側小穂は雌性、円柱状で直立し、長さ1〜4cm、幅3〜4mm、短い柄があり、上方のものは雄小穂と接してつく。下方の苞は葉状で長い鞘がある。
雌鱗片は側面が白色、中肋は緑色で鈍頭。果胞は広卵形でやや扁平、最初は灰緑色で後に鉄錆色になり、長さ約2.5mm、乳頭状突起が密にある。嘴は短く、柱頭は3岐。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜沖縄 (国外:朝鮮(南部)、中国〜インド) 低地の湿地、湿った草地
- 果期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年5月19日 愛知県豊橋市 中上・全体2 2021年5月24日 大分県宇佐市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・雄、雌小穂1 同 上 中下・雄、雌小穂2 2016年5月19日 愛知県豊橋市 左下・鉄錆色の小穂 同 上 右上・雌鱗片、果胞 2021年5月24日 大分県宇佐市 右中・果胞、果実、以下全て 同 上
- 撮影記 :
湿地の中に小穂を直立させ、全体が緑白色のスゲが群生していた。
灰緑色の雌小穂が他のスゲの小穂とかなり違うと感じたが、和名の由来は雄・雌小穂が直立することのようだ。
この湿地には以前にもこの時期訪れたことはあったが、スゲには全く気がつかなかった。
しかし、今回だけで10種近く見つけ、目のつけどころが少し変わるだけで見える景色が全く変わることに我ながら驚いた。
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