ツクシアブラガヤ(筑紫油茅)

Scirpus rosthornii var. kiushuensis


ツクシアブラガヤ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 ホタルイ属
     注.APG分類では、アブラガヤ属、学名(Scirpus)

  • 特徴 :
     高さ80〜100cmの多年草。
     長い匐枝を出し、叢生する。
     茎は三角形で5〜7節ある。
     葉は広線形で硬く、幅6〜8mm、鮮緑色。茎葉の葉鞘はゆるく茎を包み、節間より短く、淡緑色で褐色を帯びない。
     花序は1個、茎頂に散房花序となって数回分枝り、花柄は数本、長さ5〜7cm。小穂は無柄、楕円形で長さ3〜4mm、幅約1.5mm、緑褐色で2〜6個が球状に集まる。苞は葉状で3〜4個あり、花序よりはるかに長い。
     鱗片はほぼ円形、長さ1〜2ん、背面に緑色の幅広い帯がある。柱頭は2個、刺針状花被片はない。
     果実はレンズ形、長さ0.5〜0.7mm。

  • 分布・生育地 :
     九州 (国外:日本固有)
     内陸部の湿地や湿った林内

  • 果(花)期 :  8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2016年4月14日  宮崎県
     中・全体2、左下・花序、右下・小穂    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     湿地の一角、アブラガヤのような草本が生え。花序があり多くの小穂がついていた。
     この仲間の花(果)期は確か夏から秋にかけてが多いはず、近くにいた地元の方に聞くと本種とのことだった。
     よくわからないままに撮影し、帰って調べると九州にしか分布しないアブラガヤ属の種で、少ないと記されていた。
     秋、多分果期的にはピッタリだろうと再訪すると、今度は見つけられなかった。

  • 小穂

    同じ科の仲間の花
ツクシアブラガヤ2

花序